FSE – Full Site Editing はWordPressのページのコンテンツはもちろんヘッダーやフッターにいたるすべてのWebサイトのパーツをGutenbergで実現できるようにする機構である。
現在はヘッダーやフッターなどは、メニューやウィジェット、テーマカスタマイザーによって変更を加えることができるが、完全に任意のコンテンツを挿入することが難しい。
これを単一のインターフェースを提供し、すべてのページをGutenbergブロックのみで実現することがFSEである。
現在のWordPress開発は、オリジナルテーマの販売などをしている業者はともかく、個人事業主あるいは企業レベルでもGutenbergの対応を完全には行えていない場合が多い。
Web サイト制作業者の中で WordPress テーマの扱いはかなり適当なことが多く、再利用性の低いテーマが日常的に納品されているようだ。
引用元:https://blog.in-the.blue/archives/2208/wordpress-%E3%81%AE-full-site-editing-fse-%E3%81%8C-2021-%E5%B9%B4%E4%B8%AD%E3%81%AB%E5%AE%9F%E8%A3%85%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B/
・子テーマを用いない。
・コンテンツに掲載する画像をテーマ内のディレクトリに配置する。
・ページテンプレート機能を使ってコンテンツ部分を含めて完全に乗っ取る。
サイトやページ固有の機能を一般化してプラグインに切り出し、それをテーマ・ショートコード・ブロックから呼び出す、というのは明らかに一段階高い能力を要求される (つまりコストがかかる)。小規模な Web 制作事業に払われるコストとそれで集められる人材を考えると、現在の何とか動いているという惨状が限界なのだろう。
ただ、ブロックエディター実装の流れにも未だに追従できていないように見える現状では、今までのやり方を続ければ少しずつ苦しくなるのは目に見えている。Automattic は Jimdo や Wix への対抗を明確にしている。wordpress.com など WordPress ホスティングサービスが FSE を前面に押し出して高品質なカスタマイズ機能を提供し始めれば、従来のホームページ制作業者が担う部分はコンテンツ制作が中心になるだろう。
…それは本来の役割なのかもしれない。プログラミング能力の低い者はコードを書くべきではない。
上記の引用がまさに現在のWordPress産業を示していると思う。
つまり、FSEはWordPressをツールとして扱っている業者にはまだまさ未来の話といえる。
現時点でFSEを始める方法
参考:https://lusankia.com/blog/16167/
- Guternbegプラグインをインストール
- フルサイトエディターに対応している実験テーマをインストール
例えば、TT1 Blocksテーマなど - 管理画面からフルサイト編集を使用して編集
現時点でのFSEのテーマ構成
参考:https://ja.wordpress.org/team/handbook/test/full-site-editing-outreach-experiment/how-to-test-fse/
参考:https://ebisu.com/note/try-block-based-theme/
参考:https://github.com/WordPress/theme-experiments
下記が基本的な構成となる。
- style.css
これまでと変わらず - functions.php
これまでと変わらず - index.php
空のファイル - block-templates フォルダ
index.html や single.html といったページテンプレートを用意するフォルダ。テンプレート名のヒエラルキーはこれまで通り。 - block-template-partsのフォルダ
header.html や footer.htmlなどのパーツを用意するフォルダ。ページテンプレートから読み込んで利用する。