救ってもらえないのは自分が与えていないから。
救ってもらえなければ、自分が救ってやる。
それでも救ってもらえなければ、また救ってやる。
救ってもらえないことに対して怒っているようでは、この連鎖を断ち切ることはできない。
裏切りは、本当は裏切りではないかもしれないし。

でも、自分だけが得をするんじゃなくて、他人にも分け与えるなんてただの偽善。
みんなが思い描くGiverなんていない。
自分に最大限の利益が出るように他人を利用しているだけである。
でも他人を利用なんていうと嫌悪感が出る人がいるから、どの自己啓発本でも分け与えるなんていう表現にしている。
親切にするのも、そういう自分でいたいから。
自分を貫き通すために他人に与えているのである。
それがわからないまま、自分がただ親切にしていると肯定していると、いずれ周囲から自分勝手だと認識されるだろう。

救ってもらえない状況でも他人を救うこと、自分を救ってくれた人だけを選別することは、どちらも美しい思想だ。
ただし、救ったことがない人が他人に救われることを期待するのは負の連鎖を助長することになる。

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