小説家というのは、社会への適応能力がありながら、その実きわめて感受性が強く、内面に葛藤を抱えながらも社会生活に努めて適応している人たちだということをいってきました。読者の共感を呼ぶ作品が書けるのも、その葛藤ゆえなのでしょう。
小説家にあまり向かないのは、それと正反対の人たちです。
つまり、努力せずとも社会に適応できている人はおそらく小説を書く必要も感じてもいないでしょう。

根本昌夫著「[実践]小説教室」より

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