自己啓発的なあれでよく見るが、デザイン思考とはなんなのか正直わかっていなかったが、ちょっと調べてみてようやく意味がわかってきたので、ちょっと書いてみる。
「デザイン思考とは、デザイナーの創造プロセスをビジネス戦略に落とし込んだモノ」
これが結論だと、僕の中では考えている(サイトによって微妙にニュアンスが異なっていた)。
まあこれだと根っからのデザイナーはデザイン思考を持っているということになるので、ちょっと補足を。
デザイナーはヒアリング(観察)し、目標を定め、要件をまとめ、構造を定義したうえで、見た目を整えていく。
その対象は人が使うモノであり、ユーザーを中心としてデザインする。
この考えをビジネスライクに昇華する。
具体的には、様々な問題を解決するために、「問題を解決する方法」を考えてしまうと周辺を鑑みず、端的な結論に到ることがあるが、ユーザーを中心におき、観察し「目的を達成する」という視点からみてみれば、真に達成すべき課題はユーザーが持っているという事実をベースに考えを展開できるというわけだ。
その方法としてやや脱色しているが下記のような考えが重要となる。
- 人間への理解(共感・一般化)
- ビジュアル化(言語だけでなく、実際に見せることで右脳左脳両方に働きかける)
- 実験(プロトタイプ・テストと評価・フィードバック)
- 自分の立ち位置の把握(俯瞰・プロセス)
- 行動重視(考えるよりも実行)
- コラボレーション(多角的な視点を持つ人を集める)
〇〇思考にはいろいろある。戦略思考、ロジカル思考など。
戦略思考はコンサル関連でよく叫ばれるが、これはあくまで「組織の合意形成ができる戦略・計画の策定」であり、目的が異なっている。
そういえばロジカル思考で思い出した。
以前内輪でイノベーター()は芸術を学んでいるという類の本を進めたところ、直感はロジカル思考を超えるから直感を鍛えればいいやという考えを持った輩がいた。
直感はロジカル思考を超えるモノではなくて、ロジカル思考という基盤を取得している人の直感は、ロジカル思考のショートカットであり、時間はこの時代少なくなっているから直感を使うことも大事だよと説くもののはず。
デザイン思考についてもロジカル思考と相反するものではなく、合わせて使用しなければいけないものである(というか基本)。
本質的には、問題解決におけるアプローチ・プロセス管理の方法か、頭の使い方・思考の方法かという違いである。
デザインのパラドックス、ユーザーのために作っているにもかかわらず、結局ユーザーではない人間がデザインしているため、真の目的は達成できない。
さらに近年は世の中に良質な素材が集まっているため、デザイナーはいちからもの作らず、いわゆる編集的観点を持ってそれを組み立てることに没頭している。
それと同じで、デザイナーにとっても、デザインとはなんなのかを思い出すためにデザイン思考を改めて復習する機会を取るべきだと思った。