現実世界の物理的な輝度(明るさの度合い)に比例しない環境において、画像の輝度を調整することをガンマ補正という。

現実世界では電球がひとつのときと、ふたつのときでは倍の輝度となるが、画像などモニターを通した場合においては、そのようにならない。
例えば、sRGBの環境だと、rgb(255,255,255)とrgb(0,0,0)の中間は普通の計算だとrgb(128,128,128)となるが、それでは実際には暗く、rgb(188,188,188)が中間値である。

つまり現実の単純な計算(物理的な輝度に比例する関係をリニアとよぶ)では成立しないため、ガンマ補正をかける必要があるというわけだ。

Windowsのフォントレンダリングはガンマ補正が複数かかる関係上、適切に表示されないため、游ゴシックフォントがかすれて見える原因となっている。

今回軽く調べてみて、感覚を基準として自分の中で昇華するためにこのような人間認知とプラットフォームとの関係はデザインに必ず必要な知識だと思えた。
なぜなら数値ばかりに囚われたデザインは、エンジニアチックになるから。

よいデザイナーはまずデザインのルールを知る(体感)ことが初級。
次に、プラットフォーム(ディスプレイと人間認知の関係性など)について知る(体感)ことが中級。
そして、人間同士のバイアス(思い込み、かたより)の折衷案が出せるようになるのが、クリエイターとしてのデザイナーの段階だなと思った。