個別の投稿ページの URL
たとえば WordPress の投稿にはカテゴリーというデフォルトタクソノミーが存在する。
とある投稿ページは「A」というカテゴリーに属しており、この投稿ページの URL は下記のように設定したとしよう。
https://example.com/post/category/A/hoge/
その後、新たに「B」というカテゴリーが作成され、その投稿ページは「B」カテゴリーにも属するページとして設定されたとする。
WordPress ではその個別ページの URL はひとつの URL で正規化される(複数の URL でもアクセスできるが、データベースに保存される URL はひとつなので、出力される URL は常にひとつの URL を返す)ため、下記の URL でもアクセスが可能だ。
https://example.com/post/category/B/hoge/
しかし、実装側としてはこのような状況は気持ちが悪く、カテゴリーの名前(スラッグ)が変更されたときに URL が変更されるため、他の記事にリンクが設定されている場合は 404 エラーを返すことなり、URL がカテゴリーと密結合となってしまい好ましくない。
そのため、通常は下記のように URL を設定する。
※投稿のスラッグと密結合になっているが、投稿のスラッグが変更されるケースはまれであり、あまり考慮されることはない
https://example.com/post/hoge/
URL の階層とパンくずリストの階層
Google は URL について下記のように明言している。
コンテンツの情報を伝えるわかりやすい URL
https://developers.google.com/search/docs/beginner/seo-starter-guide?hl=ja#simpleurlsconveyinfo
ウェブサイトのドキュメントにわかりやすいカテゴリやファイル名を使用すると、サイトを効果的に整理できるだけでなく、コンテンツにリンクしようとするユーザーにとって、より簡単でフレンドリーな URL を作成できます。理解できない単語が含まれる極端に長く暗号のような URL は、訪問者を困惑させることがあります。
次のような URL はわかりにくく、フレンドリーではありません。
https://www.brandonsbaseballcards.com/folder1/22447478/x2/14032015.html
意味のある URL を使用すれば、利便性が増し、さまざまなコンテキストでも理解しやすくなります。
https://www.brandonsbaseballcards.com/article/ten-rarest-baseball-cards.html
URL はたとえ数字だらけの URL だとしても SEO としての効果(ページランク)には影響しないものの、ユーザーにとってはサイトの構造を把握するための手段(アドレスバーや検索結果に表示される)であるため、ユーザーフレンドリーであるべきと主張されている。
※ 検索上位に上がるためにはあくまで、コンテンツと被リンクが重要と明言されている
さきほどの URL は
https://example.com/post/hoge/
階層が少なくわかりやすいため、適切といえるだろう。
このような URL を採用した場合、パンくずリストの構造を考慮すると、パンくずリストは構造化データが提供されており Google 検索で表示されるため、URL をベースにすることをまず考えるかもしれない。
そのような場合、下記のような構造となるだろう。
トップページ > 投稿一覧 > hoge
URL の話からすると、このようなパンくずリストは適切であるように思える。
しかし、パンくずリストに関しては Google は下記のように明言している。
実際のパンくずリストによく見られるのが、URL のパス部分をそのまま反映させたものです。ただ、URL パスの一部は、ページのウェブサイト内での位置づけを理解するうえでは役に立ちません。たとえば「https://example.com/pages/books/catcher_in_the_rye.html」という URL の場合、「pages」の部分やトップレベル要素「example.com」は役に立ちません。パンくずリストには URL 構造をそのまま反映させるのではなく、ユーザーがそのウェブページにたどり着くまでの一般的な経路を示すことをおすすめします。
https://developers.google.com/search/docs/advanced/structured-data/breadcrumb?hl=ja
パンくずリストはあくまでも UI であり、ユーザーの使い勝手を計算して表示する必要があるとのことだ。
つまりパンくずリストは下記のような構造が適切であると考えられる。
トップページ > 投稿一覧 > A > hoge
トップページ > 投稿一覧 > B > hoge
2パターン出したが、カテゴリーでより検索されるものを表示するのがいいだろう。