40代くらいの男が会社を辞めた。
取引先への挨拶もせず、勝手に会社のサービスを閉鎖させた挙句、
Twitterで「良い会社だった、みんなありがとう」と叫ぶクソ人間だった。
ポートフォリオも会社の成果物にもかかわらず勝手に自分のものとし掲載していたし、
他人の提案を自分の意見としてTwitterに書き込む浅い狡猾さがあった。

デザイナーだったが、納期設定が強行的で要件定義が甘かったり、ディレクションの仕方も決して心地いいものでなかったから、
ディレクター(欧米的なデザインマネージャー)には向いてはいなかったが、
スキルはまあ平均的ではあった。
しかし相対的に見ると会社ではトップクラス(デザイナーが少なかったので)だったので、井の中の蛙、小山の大将状態。
だからさぞ弊社の居心地はよかったであろう。

いまいる会社に転職できたのはきっとデジタル上で見る仮の姿が美しかったのであろう。
ポートフォリオとはなんなのか、SNSとはなんなのか。
採用する側の人がすべてを理解するのは難しいが、人格に触れるような機会があれば、少しは採用ミスが少なくなるかもしれない。